タライ平野でも丘陵市街地でもヒマラヤのふもとの山村でも、その土地その土地の悠久の暮らしが見られるのがビレッジツアーの利点です。そこではほとんどのひとびとが日のあるうちに田畑を耕し、家畜の世話をし、家事を済ませ、夜になれば食事をして床につきます。日が昇る直前の未明に起き出し、日暮れ前には家に戻って食事を済ませて寝てしまう。そこでは常に太陽と月が生活のための明暗の中心に据えられています。
この暮らしって・・・いつから??
そう思い当たったとき、あなたの中で何かが変わるでしょう。
統計によれば75%の国民が広意の農業、つまり農耕、畜産、林業、淡水漁業等に従事しています。一歩踏み込んで言えば、それだけのひとびとが山村に暮らしている、といえなくもありません。カトマンズだけ見てネパールを語るなかれ、この国の真の姿は山村にこそあるのです。
手作業中心の定住型農業を主とするネパールにおいては、自然現象に頼り、それを予測することで収穫を管理する営農が主流です。空を見、風や水を肌で感じて種まきの時期を見極め、星や月を眺めて水をコントロールし間引きを行い、作物と対話して収穫の時期を知ります。近代的な器具や道具が極めて少ない中、天然自然の資源をフル活用して農耕にいそしみます。これも一つの営農技術。できたものはみんなで分け合い、量が少なくてもその収穫を喜び合います。農業の原点を垣間見て、我が国の根源に触れて頂けるビレッジツアー。ネパールコアフリークには特におすすめです。
さらに、ここに居たい!と強く感じてしまったあなたには、ホームステイという手もあります。彼らの家に迎え入れてもらい、一緒に起きてひと仕事、一緒に食べて一緒に笑い、一緒に布団に入りましょう。ホームステイして暮らしてしまえば、もはやあなたはこちら側。ネパールの山村で生きることを生きているひとびとの真横で、一緒に、生きることを生きてみましょう。運が良ければ村のお祝いやお祭りにも、こちら側のひととして仲間入り。彼ら独自の民謡も流行歌もダンスも、横から眺めて撮影するものから、村人と一緒に祝う自分の祭りになるでしょう。どんな写真やビデオより「一生こころに残る旅」。シンプルライフのとりとめのないバラエティーを、ぜひご自身で体験してみて下さい。